世界人道サミット:変革への足がかりに

2016年5月24日、イスタンブール— 世界中の人道支援アクターが一同に介し、人道危機への対応を協議する世界人道サミットが、5月24日夜、閉幕しました。
南のNGO(途上国主体のNGO )との協働強化や国際社会による支援拡充が議長総括に盛り込まれており、世界の医療団は合意されたこれらコミットメントを歓迎します。

世界人道サミット:変革への足がかりに

「南の NGO」:人道危機に欠かせない支援アクター


人道支援において重要かつ然るべき存在である「南のNGO 」との協働に向けた枠組み作りは、今回の世界人道サミットの主要な議題のひとつでもありました。協議の結果、新たなNGOプラットフォームの設立についての正式合意がなされ、サミット参加国やドナーからはこの決定を歓迎する公式なコメントが寄せられています。
世界の医療団フランス理事長フランソワーズ・シヴィニョンは「「南のNGO」が意思決定プロセスに携わり、また資金調達へのアクセスを可能にする枠組み作りは急を要する課題でもありました。「南のNGO」が現地と他の人道支援アクターを結び、相互補完しあう形での協力関係を築くことを目指しています。NGO にとっても、今回のサミットは更に広く多くのアクターが意思決定に関わる必要性を認識する機会となりました。」とコメントしています。

世界人道サミット:変革への足がかりに

医療施設の安全確保と国際人道法の尊重について


今回のサミットは、政治的コミットメントに終始する内容でした。世界各国は、過去2年にわたり国際人道法の尊重についての重要性を明言してきました。フランソワーズ・シヴィニョンは次のように述べています。「紛争地帯の現実は、人道法の尊重とはかけ離れた状態にあり、危機的状況に陥っています。医療支援が行われている全ての活動地における医療施設と医療従事者の保護について、各国政府が喫緊に対応することを期待しています」


世界の医療団は今回サミットにて合意されたコミットメントを尊重し、また基本的人権の侵害に対しては、これからも抗議の声を上げ続けることを厭いません。

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