©Kazuo Koishi

【訃報】世界の医療団 日本 理事、形成外科医 與座 聡氏 ご逝去について

世界の医療団 日本 理事、形成外科医 與座 聡氏が2022年6月16日(木)に逝去されました。
突然の訃報に接し、深い悲しみとともに、謹んで、心より哀悼の意を表します。




與座先生、突然、行ってしまわれましたね。5月に話した時には、もう1回ミッションに行こうと約束していたじゃないですか。
先生との出会いは2006年カンボジアでのスマイル作戦でした。あの時の手術も大変でしたね。それ以降2019年まで、カンボジア、バングラデシュで何度も寝食をともにして、無我夢中で診療、手術をご一緒させていただきました。先生から、本当にたくさんのことを学ばせていただきました。手術、診療の技術はもちろんのこと、予期せぬ事態が起こった時の対処法、いさかいがあった時の立ち振る舞い、老いや衰え、病との向き合い方、そして、人への優しさ。先生と過ごした時間は、私にとってかけがえのない宝物です。
ミッション以外でもいろいろとご一緒しました。おいしいご飯を一緒に食べに行きましたね。福井県小浜や、沖縄の宮古島では一緒に釣りにも行きましたね。本当に楽しかったです。
私は、”與座 聡”の魅力にいつも圧倒されていました。
先生は、私にとって師匠であり、マイヒーローであり、兄であり、時には親友でした。今はぽっかりと心に穴が開いたようです。
でも、いつまでも喪失感に浸ってはいられません。
私は先生の弟子として、先生の志を、仲間とともに引き継いでいきます。
「現地の若い医師たちが形成外科に興味を抱き、我々のミッションを引き継いでくれる」
「すべての人が医療にアクセスできる社会を目指す」ように力の続く限り活動を続けていきます。
どうか見守っていてください。與座先生、本当にありがとうございました。
ご生前の多大なるご功労に感謝と敬意を表し、與座医師のご冥福を心よりお祈りいたします。

山田 信幸氏(形成外科医)




偉大な形成外科医であり、そして私の親愛なる友人である與座医師。
彼と多くのミッションをともにし、形成外科医としての技術の高さに敬意を表するとともに、技術だけでなく、患者への接し方など多くのことを学びました。與座医師は常に患者を気遣い、思いやりを持っていました。アフリカ・マダガスカルにいる多くの患者にとって、與座医師に出会えたのは素晴らしいことでした。
いつまでも彼の記憶を心に留めておきます。
與座医師、そしてご家族の方々に哀悼の意を表します。

フランソワ・フサディエ氏(形成外科医)




與座医師は、1996年のスマイル作戦(手術や治療を受ける機会がなかった方への形成外科プロジェクト)のルワンダ派遣を皮切りに、20年以上にわたり9ヶ国で47回に及ぶミッションに参加、1,000件以上の手術を行ってきました。また形成外科医が少ない途上国において、現地医療者の育成に情熱をそそがれました。
さらに1995年の設立当初から立ち上げに携わり、今日まで世界の医療団 日本の理事を務められ、本法人の基礎を築き、導いてくださいました。
「現地の医師たちとの協力により、現地の実情に沿った医療を目指す」
そのお言葉通り、與座医師の現地医療者育成にかける熱情により、多くの学びを残してくださいました。師の姿に倣い、これからも、「誰もが治療を受けられる未来を」目指し、活動を続けてまいります。
ご生前の多大なるご功労に感謝と敬意を表し、與座医師のご冥福を心よりお祈りいたします。


世界の医療団スタッフ一同


與座 聡 氏
©Kazuo Koishi
左:山田医師、中央:與座医師

與座 聡 氏
©MdM Japan
左:フランソワ医師、右:與座医師

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