©Olivier Papegnies

ネパール大地震から3年:健康と医療のある暮らしに

2015年4月、ネパールを襲ったマグニチュード7.9の巨大地震。
それから3年、シンドゥパルチョーク郡での世界の医療団(MdM:Médecinsdu Monde)の医療支援活動も終わりに近づいています。

数字で見るこれまでの活動


  • プライマリーヘルスケア診察件数:140,000件
  • 衛生に関する活動の裨益者:約5,000人


医療システムの再構築


地震の被害が最も大きかった山岳地帯の医療システムの再建は、大きな挑戦でもあり、困難が伴うものでした。医療施設の大半が損壊した状況の中、負傷者や心的外傷を負った人々をケアすることからスタートしました。現在は、10年間は機能する18の固定クリニックで、母子健康やプライマリーヘルスケアに加え、メンタルヘルスケアを提供しています。

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セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルスケア


MdMの活動のもうひとつの重要な柱となっているのが、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス(SRH:性と生殖に関する医療)です。約250人の医療者に専門のトレーニングを行い、人材を育成することで、地域の2,500人以上もの学生や村に性と生殖に関する健康教育を実施しています。16の女性支援団体と協働し、健康教育から家族計画まで、SRHの啓発・教育活動に取り組んできました。ネパールで起きている女性解放の潮流は、家庭経済の改善にも大きな効果を及ぼすことになるでしょう。

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レジリエンス(回復力)を高めるために


復興途中の地域の医療システム構築で最も重要なのは、衛生環境と感染症対策が適切に管理され続けられていること。緊急時の通知システムが導入され、特にモンスーン期の洪水などの災害時には、広く効果的な運用が実証されました。また、現地パートナーとともに、58の貯水タンクを修復しました。


多くのみなさまのご支援で、治療にとどまらない広大な再建プロジェクトを実施することができました。たくさんのご支援、ありがとうございました。

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