©Pulse Bangladesh Society

ロヒンギャ難民コミュニティ支援プロジェクト

健康教育を受けた住民たちに生活の変化が生まれています

世界の医療団は2021年以来、バングラデシュのNGO(Pulse Bangladesh Society:パルス)と連携してロヒンギャ難民キャンプと難民を受け入れているホストコミュニティで高血圧症や糖尿病などの非感染性疾患(NCDs)について予防と管理のための診療所運営、啓発、他の診療所の診察能力向上支援を行っています(プロジェクトの詳細>>)。

啓発活動として対象地域で戸別訪問での健康教育とグループによる健康教育を実施しています。戸別訪問は特にNCDsに罹患している患者の家を対象に、年に4~5回訪ねます。今回ホストコミュニティの対象の住民に、健康教育の実施前と後で生活がどのように変化したか、聞き取りを行いました。その結果、下記のように、それぞれ自分自身の健康に関心を持ち、助言されたように食事や運動を改善したことがわかりました。


ギリジャ ベゴムさん(66歳 5人家族)
糖尿病と診断され毎月通院中 これまで健康教育に4回参加


「糖尿病病院で糖尿病と診断されました。薬をもらうために県立病院に月1回通い、コミュニティクリニックで定期的に検査をしてもらっています。近くのコミュニティクリニックに医師が常駐してくれ、薬を処方してくれると助かるのですが。健康状態はとても良いわけではありませんが、以前より良くなっていると感じています。今は関節の痛みがあります。息子や他の家族がサポートしてくれています。今の人生に満足しており、これからも同じように過ごしていきたいと思っていますが、健康であり続けたいと願っています」
 健康教育前  健康教育後
 家族の油の使用量は月5~6リットル 家族の油の使用量は月2リットル
ご飯に塩を足して食べる ご飯に塩を足さない、おかず(カレー)の塩分を控える
ご飯は1日3回(毎回1皿以上) ご飯は1日2回(各1皿)
タバコ入りキンマの葉1を1日10~15回摂取 タバコなしのキンマの葉を1日2~3回摂取
運動不足 朝の祈りの後、定期的に散歩する(20〜30分)
1キンマの葉:キンマは薬草であるが、ビンロウジと石灰を包んで噛みタバコとして使われている。噛みタバコは依存性と発がん性があると報告されている。


ラル ミアさん(75歳 7人家族)
高血圧と診断され毎月通院中 これまで健康教育に5回参加


「コミュニティクリニックで血圧を測ったら高く、高血圧症と診断されました。今は薬をもらうために県立病院に行き、コミュニティクリニックで定期的に検査を受けています。体調はとてもよいわけではないですが、以前よりは首の痛みは和らぎました。現在は尿路感染症と咳があります。健康教育に参加して、自分の不健康な習慣を改めました。残りの人生を健康に過ごしたいです。一度全身の検査を受けてみたいとも思います」
 健康教育前  健康教育後
家族の油の使用量は月7~8リットル 家族の油の使用量は月3リットル
ご飯に塩を足して食べる ご飯への塩分追加なし、おかず(カレー)の塩分は控えめ
ご飯は1日3~4回(毎回1皿以上) ご飯は1日2回(各1皿)
野菜の摂取量が非常に少ない 野菜の摂取量を増やす
タバコ入りキンマの葉を1日12~15回摂取 タバコ不使用のキンマの葉を1日4~5回摂取
砂糖入りミルクティー(1日7~10杯) お茶の砂糖は控えめ
若い頃から野菜や米の栽培を行っており、現在も続けていることが運動がわりになっている 同左


ヌルル アミン シクダールさん(86歳 10人家族)
糖尿病病院やダッカの病院で糖尿病と診断される これまで健康教育に5回参加


「何か不調を感じたときに医師を訪ねるようにしています。関節の痛みはありますが、今のところ順調です。健康教育を受けて不健康な習慣を改めました。血糖測定器を使って、自宅で定期的に検査を行っています。子どもたちが皆、社会的に自立しているため、人生に大変満足しています。パルスのボランティアが自宅を何度も訪れ、まるで息子や娘のようにサポートしてくれるのに、とても感謝しています。将来の夢は、ハッジ(大巡礼)のためにサウジアラビアを訪れることです」
 健康教育前  健康教育後
家族の油の使用量は月6~7リットル 家族の油の使用量は月3~4リットル
ご飯へ塩をふる ご飯に塩を足さない
砂糖入りミルクティー(1日7~10回) 砂糖控えめのミルクティー(1日3回)
運動の習慣なし 定期的に徒歩でモスクへ礼拝に行く


ファリダ ヤスミンさん(41歳 7人家族)
糖尿病と高血圧症と心臓病 親戚に医師がいるので定期的に診てもらっている


「血糖測定器を使って、自宅で定期的に検査を行っています。家族、特に夫は私の健康をとても気遣ってくれます。あまり体調は良いとはいえませんが、健康を維持したいと願っています。私には夢があって、今自宅の中庭で自費で学校を運営しているのですが、ちゃんとした学校を設立したいです」
 健康教育前  健康教育後
家族の油の使用量は月に5リットル 家族の油の使用量は月3リットル
ご飯に塩を足して食べる ご飯に塩分を足さず、おかず(カレー)の塩分も控える
野菜の摂取量が非常に少ない 野菜を多めに食べる
運動の習慣なし 定期的に歩く(1日30分)

以上のインタビューから、健康教育の成果が確実に根づいていることが読み取れます。今後も丁寧に繰り返し正しい情報を伝えていくことで、住民たちが健康的な生活を送れるようサポートしていきます。

写真はすべて©Pulse Bangladesh Society

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