©Kazuo Koishi

世界の医療団の活動に参加してくださるみなさまへ

― 世界の医療団日本事務局長 米良彰子より新年のご挨拶 ―

2021年となりました。
昨年も多くのみなさまに、私ども世界の医療団をさまざまな形で支えていただきました。
心より御礼申し上げます。

事務局長
向かって右側が米良、バングラデシュにて2020年撮影
©MdM Japan
年初早々、1都3県で緊急事態宣言が出され、2021年も引き続き新型コロナウイルス(COVID-19)の影響を受けながらの活動を覚悟することになりました。この1年、自分達ではどうすることもできないウイルスの力を常に近くに感じつつ、その中でもできる事はある!と、スタッフやボランティアの方々と知恵を絞り新しい事を試しながら、活動を続けてきました。

ラオスの北部の活動地では、COVID-19の影響もほぼ受けることなく、活動自体も進んでいます。ラオスでの活動もチャンパサック県で3年、ここフアパン県で4年目を迎えます。医療者を含めた住民の保健医療への意識が変わりつつあると感じることも、できることも増えてきました。今年もフアパンの住民の人々とともに地域医療の構築と充実化に向けて取り組んでまいります。
バングラデシュでは、年末になってかねてから懸念のあったバサンチャール島への移送計画が実施されました。先の見えない外交情勢や政策、自分たちの未来、過去のトラウマや長引くキャンプでの生活、ロヒンギャの人々の不安や心労は計り知れません。ロヒンギャ難民コミュニティ支援プロジェクトでは、COVID-19の感染予防対策を図りながらも、こころのケアへと活動をシフトしています。


事務局長
池袋の炊き出し生活医療相談会にて
感染予防キットを配布 2020年夏 撮影
©MdM Japan
そして、世界の医療団日本事務所のある東京では、緊急事態宣言から先の年末年始まで、困窮する人々の生命線でもある活動を止めることなく、感染予防対策を模索しながらの活動が続いています。冬になり、私たち世界の医療団が活動に参加する池袋の現場や他地域の支援現場では、食事や寝床を求めて来られる方、今後に不安を感じる方々が大勢列をなしていました。今までになかった世代や女性の相談者の方も見られました。ハウジングファースト東京プロジェクトの他パートナーや支援団体とともに、行政との交渉にも参加しその成果も見られました。今年は仕組みに働きかける、ということを更に、念頭において活動に取り組んでまいります。




コロナ禍において、保健医療サービスから疎外された人々の事が少しだけ身近に感じた人が大勢いらしたのだと思います。そんな方から励ましの声やご支援をいただき、感謝と連帯への想いを改めて感じています。昨年、設立25周年を迎えた世界の医療団日本(メドゥサン・デュ・モンド ジャポン)。26年目となる今年、新たな気持ちで、さらなる一歩を踏み出しています。
引き続きご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。


世界の医療団日本 事務局長 米良 彰子

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