東日本大震災:現地医療活動レポート15

ある秋晴れの日、自身も不安や不眠を抱えつつも仮設住宅団地のコミュニティ運営のため奔走する方のお宅にお邪魔した。

東日本大震災:現地医療活動レポート15
団地の副代表を務めており、避難訓練の準備をしているところだと言う。「みんな家の中に閉じこもっちゃって、全然出てこないんだ。だから、なんとかして引っ張り出さなきゃって思ってるんだ。事前予告なしで避難警報のサイレンを鳴らすとかね。それくらいしなきゃみんな外に出てこないだろう」その言葉からは、コミュニティの人々を気づかう熱い気持ちが伝わってきた。

「閉じこもっていては心身共に弱ってしまう」そんな声を受け、世界の医療団では、6月まで活動に参加していた「運動療法チーム」に再度加わってもらう運びとなった。運動機能低下防止のみならず、身体を動かす事によるストレスの軽減など、心をほぐす効果も絶大であることは実証済みである。

こころのケア=精神科、とは限らない。医療、運動、その他私たちに成し得るすべての手段を使ってこころのケアを継続していく。

(そのケアを大槌のあらゆる場所に届けるにあたり交通手段が必要ですが、プジョー・シトロエン・ジャポン株式会社より現在貸与頂いている車輛を、ご厚意によりこの度お譲り頂ける運びとなりました。心より御礼申し上げます。

他にも、本当にたくさんの方々の善意に支えられて活動を継続することができています。皆さまに改めて心からの謝辞を申し上げます。本当にありがとうございます。)

運動療法チームの活動について;
「東日本大震災:現地医療活動レポート10」

世界の医療団(認定NPO法人)
東日本大震災プログラムオフィサー
波塚奈穂

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