ハイチ:コレラへの緊急対応活動を開始、人々はショック状態に

10月4日、ハイチを襲った大型ハリケーン”マシュー”。
最も被害が大きかったグランダンス、島の南部、南西部、北西部では、甚大な被害を目の当たりにした現地の世界の医療団のチームが緊急支援のほか、コレラ予防対策と各保健施設の復旧についても支援活動を開始しました。

ハイチ:コレラへの緊急対応活動を開始、人々はショック状態に
ハイチ南西部では、住宅は吹き飛ばされ、保健・医療施設、道路も全壊、農作、家畜は全滅しました。多くの人々が住む場所、収入、貯金など全てを失いました。

「ハリケーンマシューは全てを破壊したが、本当の緊急事態はこれから始まります。コレラの感染予防対策、そして保健・医療施設の復旧活動にまず取り掛からなくてはならない。」と世界の医療団ベルギーの現地オペレーション担当のステファン・ヘイマンスは説明しています。

ハイチ南部のランデルでは、10月3日以降コレラ感染による死者6名、コレラの疑いがもたれる患者60人が確認されています。また、ポラピマンでは40人、レカイでは6人のコレラ感染疑い事例が発見され、今後のコレラの流行・拡大が非常に危惧されています。

ハイチ:コレラへの緊急対応活動を開始、人々はショック状態に

世界の医療団の支援活動


被災地の到る所で、大洪水による巨大な水溜りが発生、飲料水は不足、衛生環境は悪化するなど、コレラの感染拡大につながる諸条件が揃うことになってしまいました。

他の支援団体とも連携し、医師、看護師、衛生問題に関する専門家、ロジスティシャンで構成されたたモバイルユニットを6チーム、これまでに現地に派遣しました。

「現在、コレラ罹患者の診療、治療を必要とする被災者を適切な施設に送る支援のほか、飲料水、衛生設備を提供しています。 一刻も早く、コレラの感染拡大を食い止めなければなりません。
衛生環境の悪化に加え、農業が盛んな地域への打撃がすさまじかったことから、今後ハイチ全土において、食糧不足が懸念されています。中期的な支援活動が必要です。」ステファン・ヘイマンズは述べています。

ハイチでは被災者たちが助け合いながら、様々な困難と闘っています。

ハイチ:コレラへの緊急対応活動を開始、人々はショック状態に
世界の医療団は被災地での緊急の医療活動、医薬品、医療機器の提供のほか、現地保健省と協働しコレラ患者の治療と感染拡大防止に奔走しています。


<ご支援ください>


世界の医療団は、従来よりハイチで感染症の予防や災害復興、開発支援を行ってきました。今回のハリケーン被害を受け、医師、看護師、ロジスティシャンからなる緊急医療支援チーム、緊急医療物資を追加で送り、現地チームとともに医療支援にあたっています。
被害は甚大さを極めています。たとえ命が助かっても医療インフラが壊滅的であるために十分な医療を提供できない状況であることは明らかです。コレラの感染拡大も食い止めなければなりません。加えて、被災地の農作物も大きな被害を受け、今後は食糧危機も懸念されます。
ハイチの危機に、どうか皆さまのお力を貸していただけますようお願いいたします。

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