©Nicolas Moulard

エボラ出血熱: 世界の医療団フランス理事長からのお願い

西アフリカで猛威を振っているエボラ出血熱は留まるところを知りません。最も被害が拡大しているリベリア、シエラレオネ、ギニアの3カ国は、元より医療システムが脆弱であり、既に機能していません。

エボラ出血熱: 世界の医療団フランス理事長からのお願い

©Nicolas Moulard

1976年に発見されたエボラ出血熱は、これまでに確認された感染症の中でも最も危険と言える。9月16日に世界保健機構(WHO)が発表したところに寄ると、4985人の感染、2461人の死亡が確認されています。この死亡者数のうち半数がリベリアから報告されており、同国が今回の感染の中心である様相はますます強まってきています。また、コート・ジボワールなどの周辺国では感染がまだ報告されていないものの、その危険性も日に日に高まっています。

世界の医療団が活動をする全ての国において、医療従事者ならびに人道支援活動家は二重の難題に直面しています。

まず、感染患者の治療という課題です。エボラウィルスの致死率の高さや確実な治療法がないことから、治療は困難を極めています。エボラウィルスは感染患者の体液に直接触れることによって感染します。認可されたワクチンは存在せず、感染すると平均してその約半数が死に至ります。 2つめの課題は、このウィルスの拡大を防ぐことです。

世界の医療団は感染者の治療と同様に重要な、この二つ目の課題に対しその力を結集させることを決断しました。

世界の医療団のリベリアでの支援プロジェクトのコーディネーターであるピエール・サラはこう語っています。「このウィルスの拡大を止めるためには、感染の危険にさらされている集落やコミュニティからの参加者に対し、正しい情報を提供し、医療者であれば育成することが欠かせません。これらの働きかけをしなければ状況は悪化するばかりです。(けれども、特にリベリアは今、)カオスです。医療機関は機能していません。既に150名の医療者が感染し、感染を恐れた医療者が職場を放棄する事態も発生しています。患者の多くも同じ理由から医療施設を避けています。結果、マラリアや盲腸など死をもたらす病気が治療されぬまま放置されているのです。公衆衛生の危機は更に拡大しています」

このような状況を受け、世界の医療団は3つの優先事項を掲げました。

1. 集落、村落の保健医療に従事する人々の育成を通じ、一般市民の正しい知識の向上と感染の防止
2. 医療施設の支援(マスク、手袋などの感染防止に必要な物品の配布など)
3. 医療施設職員に対し、感染有無の診断技能についての育成


この新たな戦いは規模が大きく、世界の医療団は皆さまの支援を今こそ必要としています。皆様からのご支援が合ってこそ、今、最も危機にさらされている人々に対する私たちの活動が可能になるのです。

どうぞ、一人でも多くの方々にご支援を頂きますこと、お願い致します。

世界の医療団フランス
理事長 チエリ・ブリゴ

※ 2014年10月15日発表のWHO報告によると「10月12日までに7カ国(ギニア、リベリア、ナイジェリア、セネガル、シエラレオネ、スペイン、アメリカ)で感染者は8,997名、死亡者4,493名」と被害は拡大を続けている。

写真:チエリ・ブリゴ(医師、世界の医療団フランス理事長)

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