エボラ出血熱への世界の医療団の取り組みについて

エボラ出血熱の大規模感染は2014年3月にギニアで始まり、リベリア、シエラレオネ、ナイジェリアへと拡大しました。エボラウィルスが蔓延する中、発生国の公共医療機関がその発生件数と死亡件数をレポートしていますが、この件数は日に日に増加しています。

エボラ出血熱への世界の医療団の取り組みについて(エボラウイルス症感染は臨床検査でしか確認できないため、この件数は疑似症例と臨床検査でエボラと確認された症例との両方を含みます。)

2014年8月4日現在、4か国のEVD(エボラウイルス症)症例の累積数は1711例、うち死亡例は932例。

リベリアでは7月31日に非常事態が宣言され、保健省では緊急プログラム予算を当初の5百万から2千万(米国ドル)にまで増額されました。国境及び地方空港での衛生管理が確立されつつあります。また8月8日、WHO(世界保健機関)は、西アフリカでエボラウィルスの大規模感染が発生し、国際的に懸念される公衆衛生の緊急事態であるとの声明を出し、”緊急対応”の要請を行いました。

エボラ出血熱への世界の医療団の取り組みについて

世界の医療団の活動


世界の医療団ではこうした大規模な感染に直接対応するための治療と患者の隔離を行うための体制を持たなかったため、世界の医療団スペイン(シエラレオネ)と世界の医療団フランス(リベリア)では、リスク要素に対する注意喚起と住民による予防策の啓発に努めています。こうした活動が感染者数と死亡者数の増加を抑えるための唯一の手段です。一方、チームが抱える問題として、まず住民の信用を得ることが挙げられます。地域住民らはこの病気を恐れていて、さらに医療設備には懐疑的です。

世界の医療団オランダはこのエボラウイルス症の大規模感染のため、シエラレオネで本年行う予定のスマイル作戦の中止を決定しました。

写真:世界の医療団 フランス(リベリア)

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