世界の医療団ってどんな団体?~東日本大震災津波の支援を受けて~

2012年4月付けで異動された 元・釜石保健所保健課の関課長から、 世界の医療団と世界の医療団の支援者に向けてメッセージをお願いしました。
地域の精神医療保健体制の変化や住民のニーズを見ながら、常に活動内容を模索している中でも変わらない方針…私たちが大切にしてきたこと…を、改めて思い起こさせていただきました。

世界の医療団ってどんな団体?~東日本大震災津波の支援を受けて~
    ***** 以下、関課長からのメッセージ *****

 2011年4月早々と記憶しているが、「世界の医療団」が大槌町のこころのケアの支援に入るとの連絡があった。当時、釜石保健所の中で「世界の医療団」を知る者は誰もいなかった。被災後には様々な団体からの支援の申し出があり、混乱した状況の中で支援団体について情報収集する余裕も時間もなかった時期である。
 「世界の医療団」が世界中の紛争地や被災地で医療支援に取組み、支援活動を行っている団体であるということは、後で分ったことである。
 大槌町(釜石市)における「世界の医療団」の支援活動については、主に釜石保健所が連絡調整を担わせていただいているが、支援活動は関係機関、住民への対応が丁寧で、活動には感謝することばかりである。 特に、長期に固定された(同一)支援者(医師を含めたスタッフ)が活動することにより、被災地での関係機関、団体との顔の見える関係づくりができ、支援活動を円滑に行うことができている。
 同じ支援者による顔の見える関係づくりの重要性を再認識した。
 また、支援活動は、被災者自らがこころのケアの相談に訪れることがないという状況の中で、常に被災者の気持ちに寄り添った支援を考え、支援を押し付けないという活動の姿勢である。
 被災した岩手県の沿岸地域(釜石市、大槌町)は医療の過疎地域(特に精神科)であり、精神科に対する住民の偏見が強い地域でもある。取組みが始まっている一般医と精神科医の連携が今後さらに進むとともに、震災のこころのケアの活動を期に、住民の精神科医療(こころのケア)に対する考え方が少しでも変化改善していくことを期待している。
 今後、時間の経過とともに被災者に様々な格差が生じたり、気持ちや考え方が変化してくると思われる中で、「世界の医療団」にはその時々に合った活動、住民に寄り添った活動を引続きお願いしたい。

(文章の内容は2012年5月31日現在)

 岩手県釜石保健所 関 勇一


※写真キャプション
世界の医療団の受け入れやその後の調整の際に大変お世話になりました。お礼の気持ちを込めて、送別の際にリラクセーションマッサージを贈りました。
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