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【ネパール大地震緊急支援】 支援状況に関する質問と回答

ネパール大地震緊急支援について、世界の医療団フランスの国際事業部長ジルベール・ポチエが質問に答えました。

【ネパール大地震緊急支援】 支援状況に関する質問と回答

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震災前のネパールでの活動、また震災への最初の対応を教えてください


地震があった際、カトゥマンドから45km離れた場所で40名からなるチームが母子保健支援活動を行っていました。彼らは、このような災害の緊急支援に特化している訳ではないので、すぐさまパリからの外科医、麻酔科医、看護師からなる補強チームの派遣を決めました。これにロジスティシャンも加わりました。緊急キット、外科キットなどの膨大な量の物資の輸送も決めていたからです。

【ネパール大地震緊急支援】 支援状況に関する質問と回答
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現場の状況により、支援活動の展開に時間を要していますか?


移動・輸送の難しさに直面しています。道路が封鎖されているだけでなく、続く余震により飛行機が着陸できない事態も続いています。最初の日は20分毎に余震があったほどです。けれど、最初の72時間が最も我々が必要とされているということ、負傷や骨折、また建物の下敷きになったことによる圧迫などの治療でも最も効果を出せるということは誰もが分かっていました。今の課題は支援を組織だって行っていけるかということです。みんな同時に到着しますから連携は必須です。うまく機能しているネパールの方々の連帯には何よりまず敬意を表するべきでしょう。住民も医療従事者も被災後ずっと、現場にいるのです。

【ネパール大地震緊急支援】 支援状況に関する質問と回答
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負傷者は手当を受けていますか?


支援は現在進行していますが、ニーズが膨大です。重度の外科手術を行う補助的な機材が不足しています。そのため20トン以上の物資を送るのです。これにより2,000人が手術を受けることができ、2万人が初歩的な治療を受けることができます。移動式の診療設備を2つ配置し、なるべく多くの方々を治療します。これに加え、既存の病院がパンク状態であることから、震災とは直接関係のない胃腸炎、呼吸器系の感染、発熱などの感染性のある病気にも対応していくということです。
(インタビュー実施日:2015年4月27日)

【ネパール大地震緊急支援】 支援状況に関する質問と回答
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<ご支援ください>


震災前から、世界の医療団はネパールで母と子の命を救うための母子保健活動を行っていました。今回の大地震を受け、医師、看護師、ロジスティシャンからなる12名の緊急医療支援チーム、そして15~20トンの緊急医療物資をパリから輸送し、緊急事態に対応しています。
被害は甚大さを極めています。もともと脆弱だった医療システムも壊滅的な被害を受けており、急性期・亜急性期を過ぎた後の中長期にわたる支援が必要になることは明白です。
被災したネパールに方々へ、皆様らからの温かいご支援をお願いします。
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