2021年3月より外務省日本NGO連携無償資金協力の支援によって開始された非感染性疾患予防対策事業も、そろそろ1年が経とうとしています。
ロヒンギャ難民とキャンプ周辺のホストコミュニティの人々からはさまざまな声が聞かれています。
「私は医者に高血圧と診断されたんだが、どのような生活習慣が高血圧によくないのか今まで知らなくてね。今日の健康教育を通じて、塩分や油のとり過ぎが高血圧によくないってわかったよ」 ロヒンギャ難民、男性(60歳) |
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「こんな情報今まで聞いたことなかったわ。今日、どんな生活習慣がよくないのかわかったから、これからは自分も家族も非感染性疾患にかからないように予防できるわね」 ロヒンギャ難民、女性(45歳) |
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「今日の健康教育は私の息子や娘にも聞かせたいわ。だって、あの子たち、いつも噛み煙草や砂糖のたっぷり入ったコーヒーやジュースを飲んだり、お菓子を食べたり、よくない生活ばかりしているのよ」 ロヒンギャ難民、女性(44歳) |
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©MdM Japan/健康教育の様子(キャンプ)
ロヒンギャ難民、とくに女性の識字率は低く、健康教育の際にはイラストや写真付きの視覚教材を活用しています。また、イラストとビルマ語の翻訳を付けたリーフレットや非感染性疾患に関連したイスラムのハーディス(預言者ムハンマドの言行を記録した書物で、『コーラン』に次ぐ第2の聖典。日常生活上の細々した規範も提示している)を掲載したカレンダーも配布しています。
「今日、初めて非感染性疾患について知ったわ。私はビルマ語が読めるから、リーフレットを見返して健康教育の内容を振り返るのに役立てたいわ」 ロヒンギャ難民、女性(48歳) |
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ビルマ語版カレンダー(一部抜粋)
また、ホストコミュニティでは、健康教育と並行してコミュニティクリニックのスタッフに対して非感染性疾患の管理や医療サービスの質の向上のための能力強化支援を行っています。
「実を言うと、ずっと前にも郡保健局で非感染性疾患に関するトレーニングは受けたんだ。だけど、日々の業務に追われて、その後一度も振り返ることもなく今に至ってるのさ。だから、この(トレーニングの)機会に感謝してるよ」 スタッフ(男性) |
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非感染性疾患は慢性的に経過するため、リスクの高い生活習慣を改善し、いかに症状をコントロールするかが鍵になります。今後もロヒンギャ難民、ホストコミュニティの人々が健康的な生活習慣を継続できるよう地道な支援を続けていきたいと思います。
©MdM Japan/トレーニングの様子