ロヒンギャ難民支援 -遠のく故郷への帰還

ミャンマー軍のクーデター、バサンチャール島への難民移送、キャンプ内で頻発する火災


map 2021年2月、ミャンマー国軍が起こしたクーデターは世界中で大きく報道されました。2017年8月に国軍から迫害されて、ミャンマー南西部のラカイン州から隣国バングラデシュへ避難したイスラム系少数民族のロヒンギャの人々にとっては、故郷への帰還が一層遠のく事態となりました。2020年12月からは、バングラデシュ政府によるロヒンギャ難民のバサンチャール島への移送が始まり、さらにコックスバザール近郊にある難民キャンプ内では火災が頻発し、100万人近いロヒンギャ難民は不安に苛まれる日々を過ごしています。

バサンチャール島とは?


20年前に土砂の堆積でできたベンガル湾内の島。本土の60km沖合にあリ、船で3 時間かかる。島はサイクロンの通り道にあり、水害の発生も懸念される。表向きは希望者のみ移送するとされているが、安全性が確認されていない島への難民移送は国際的な非難を浴びている。

このプロジェクトを支援する

*世界の医療団へのご寄付では、所得控除または税額控除の寄付金控除が受けられます。
*世界の医療団は、受け取った寄附金を特定の支援プロジェクトのみに充てることなく、
頂戴した寄附の総額を支援活動全体に分配することを原則としています。


ロヒンギャ難民の状況


新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年、マスクや消毒液など感染予防に必要な衛生用品や感染予防の知識も乏しく、感染症の流行自体をデマだと信じている人々もいました。
世界の医療団は、2017年12月にロヒンギャ難民キャンプで、難民を基礎的医療につなぐ活動を開始しました。保健衛生教育を行い、2020年には新型コロナウイルス感染予防啓発や感染によって重症化しやすい高齢者・障害者の見まもりを実施しました。


中嶋秀昭

「ロヒンギャ難民の人々はなかなか先が見えない状況に置かれています。このような彼らに、誰かがいつもそばにいると伝え、そしてそれが単に言葉だけでなく、実際の行動として示されることが彼らを安心させ、勇気づけるものと思います。彼らにしっかりと寄り添い続けます」

ロヒンギャ難民コミュニティ支援プロジェクト
コーディネーター 中嶋秀昭



高齢者を見守り、ロヒンギャ健康ボランティアを育成する


ロヒンギャ健康ボランティア
©MdM Japan
ロヒンギャ難民は若年層が多く、高齢者の数は全人口の3~5%程度と割合は多くありませんが、基礎疾患を抱えている高齢者に新型コロナウイルスの重症化のリスクが高いのは日本と同様です。新型コロナウイルスについての予備知識を十分にもたない彼らには、症状が出てもすぐに医療機関を受診せず、手遅れになってしまうケースが多く見られます。そこで新型コロナウイルスに関する正しい知識と予防・対処行動を高齢者に伝え、疑われる症状の有無を日々チェックすることで、早期受診につなげるといった見守り活動を行っているのが同じロヒンギャの健康ボランティアたちです。


ロヒンギャ難民の就労は、彼らの定住を嫌うバングラデシュ政府により原則禁止されており、彼らは働くこともままなりませんが、20代から40代までのボランティアたちが世界の医療団とともに意欲的に活動しています。新型コロナウイルスワクチンのメカニズムや副反応、その対処方法、インフォームドコンセントなどの研修を受講し、健康を守るボランティアとしての能力を高めることは、コミュニティにとっての利益になるだけではなく、彼ら自身の財産にもなります。



2020年の活動実績


アイコン32,880人
新型コロナウイルス感染予防啓発を受けた人
(イスラム礼拝堂、メガホンでのメッセージ拡散を含む)


アイコン1,157人
家庭訪問による見守りや健康啓発を受けた高齢者、障害者


アイコン38人
育成された健康ボランティア



希望を失いかけているロヒンギャ難民の人々に対して、
世界の医療団とともに彼らがより健康に過ごすことを支援しませんか?
あなたの寄付がそうした活動を後押しします。
“誰一人取り残さない”ために。


*世界の医療団へのご寄付では、所得控除または税額控除の寄付金控除が受けられます。
*世界の医療団は、受け取った寄附金を特定の支援プロジェクトのみに充てることなく、
頂戴した寄附の総額を支援活動全体に分配することを原則としています。


支援例


ポスター
©MdM Japan

3,000円
のご寄付で出来ること


ビルマ語の健康啓発ポスター
90枚




研修
©MdM Japan

5,000円
のご寄付で出来ること


診療所スタッフの研修
10人


ロヒンギャ健康ボランティア
©MdM Japan

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