©MdM Japan

ロヒンギャ難民コミュニティ支援プロジェクト

活動アップデート2021-2「互いが今、できることを」

新型コロナの世界的大流行を受け、ロヒンギャ難民キャンプでは、2020年5月より「コロナに関連した健康リスクに対するコミュニティのレジリエンス強化支援プロジェクト」を実施しています。キャンプは、竹やビニールシートでできた簡素な家がひしめきあい、ソーシャルディスタンスも十分にとれない環境にあります。日本のように、蛇口をひねれば水道が出るわけでもなく、手洗い設備が新設されてはいるものの、実際には数は足りていません。マスクも金銭的負担や品切れの問題、そもそも難民がマスク着用の意義や重要性を認識していないこともあり、着用は徹底されてはいません。そのため、キャンプ内での感染リスクは非常に高く、60歳以上の高齢者や基礎疾患を有する人々の感染リスクはさらに高まります。
私たちはこうした新型コロナへの感染のリスクが高い基礎疾患を抱える高齢者を中心に、ロヒンギャ難民ボランティアによる家庭訪問を通じて、新型コロナに関する啓発活動や日々の見守り活動を行っています。こうした活動によって、感染予防のための適切な行動を難民一人ひとりに促し、また、病気の早期発見を通じて医療施設につなげ、重症化を防ぐことを目標としています。住民からは、ボランティアの見まもり活動によって精神的に助けられているといった声も聞かれます。このように互いを支える「共助」を支え育むことによって、持続可能な支援を目指しています。


ロヒンギャ難民コミュニティ支援プロジェクト
メディカル・コーディネーター 木田 晶子


ロヒンギャ難民コミュニティ支援プロジェクト
©MdM Japan

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

最新記事

参加する

世界の医療団は皆様からの寄付・
ボランティアに支えられています。