©Kazuo Koishi

ロヒンギャ難民コミュニティ支援プロジェクト

活動アップデート2021-1「不安と恐怖の中で生きている」

COVID-19感染拡大を受け、支援に関わる外国人がキャンプ内へアクセスする機会が大幅に減少し、ジェンダーに基づく暴力の増加等によりキャンプ内の治安情勢は急速に悪化しています。ロヒンギャ難民の安全がまたも脅かされ、人々は不安と恐怖の中で日々を過ごしており、生きる希望さえもつことが難しくなってきています。

2020年は、ロヒンギャ難民と協働しながら、新型コロナウイルス(COVID-19)感染防止に重点を置き活動を続けてきました。
コミュニティヘルスに関するトレーニングをロヒンギャボランティアに向けて実施しています。そのうちのひとつがニーズアセスメントとニーズに基づいた健康教育を考えるためのものです。アセスメントに基づき、以下のトピックで「シナリオ」を作成しました。



ロヒンギャ難民コミュニティ支援
– COVID-19がメンタルヘルスにどのような影響を与えるのか、心身の不調のサインや、心身の健康を保つにはどうすればよいのかを伝える

– キャンプ内で蔓延する噂やデマがもたらす悪影響や、それらに適切に対応する方法、また正しい情報を入手する方法などを伝える


COVID-19感染拡大を受け、支援に関わる外国人がキャンプ内へアクセスする機会が大幅に減少し、ジェンダーに基づく暴力の増加等によりキャンプ内の治安情勢は急速に悪化しています。ロヒンギャ難民の安全がまたも脅かされ、人々は不安と恐怖の中で日々を過ごしており、生きる希望さえもつことが難しくなってきています。また、キャンプ内の治安悪化に伴い、一部のキャンプ住民は今まで以上に犯罪や不法な取引に巻き込まれやすくなっています。

現在、バングラデシュ政府はロヒンギャ難民の存在を地域の安全保障上のリスクであるとして、バサンチャール島への移送や、ミャンマー・中国政府とミャンマーへの帰還についての協議を進めています。これまで同様、ロヒンギャの声や意向が十分に取り上げられているとは言えません。
十分な情報を基に、あくまでも自分自身の意思で移転・帰還がなされるべきです。私たち世界の医療団は、今もこれからも彼らロヒンギャの側に立って活動を続けていきます。

ロヒンギャ難民コミュニティ支援プロジェクト
メディカル・コーディネーター 木田 晶子

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