©Benedicte Kurzen/Leslie Wright

ナイジェリア ―アフリカの大国が抱える影

非人道的な暴力行為に苛まれる200万人超の国内避難民

人口2億人を超えるアフリカの大国、ナイジェリア連邦共和国。経済成長著しいこの国に暗い影を落としている現実をご存知ですか?世界中で大きく報道された2014年に発生したキリスト教系学校の女生徒276人の拉致事件。犯行声明を出したのは、イスラム過激派組織のボコ・ハラムで、彼らは今もなおナイジェリア国内で拉致誘拐、殺害、襲撃などを繰り返しています。その恐怖から逃れるため、208万人*もの人々が家を捨てることを余儀なくされ、その大半が国内避難民キャンプに避難しています。*国内避難民数208万8124人(UNHCR、2020年6月)

このプロジェクトを支援する

*世界の医療団へのご寄付では、所得控除または税額控除の寄付金控除が受けられます。
*世界の医療団は、受け取った寄附金を特定の支援プロジェクトのみに充てることなく、
頂戴した寄附の総額を支援活動全体に分配することを原則としています。


テロ行為の標的になっている市民


2009年から続く政府軍とボコ・ハラムの紛争は年々激化。市民もテロ行為の標的になり、ナイジェリア北東部のボルノ州、アダマワ州、ヨベ州で3万7000人以上の人々が殺害されました。妊娠させ、生まれてくる子どもをボコ・ハラムの戦闘員にするために、数千人の女性たちや少女たちが連れ去られ、イスラム教への改宗と戦闘員との“結婚”を迫られました。結婚を拒否すると、政府軍の関連施設や避難民キャンプに送り込まれ、自爆テロを強いられました。


2016年から現地で活動する世界の医療団


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恐怖に怯え、家を捨て、経済的にも困窮した状態で、国内避難民キャンプに逃げ込んだ多くの市民。その6割以上は子どもたちです。

世界の医療団は、2016年末からナイジェリア北東部に赴き、ボルノ州の州都マイドゥグリにある複数のキャンプと、同州のダンボアに5つのクリニックを設営しました。

無料診療、妊産婦検診、ワクチン接種、栄養管理、一人ひとりに対応するこころのケア、健康教育などを行っています。




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©Leslie Wright


感染症蔓延のリスクと闘う


人が密集し、飲料水が十分でなく、衛生環境が悪いことから、感染症蔓延のリスクが高い避難民キャンプ。マイドゥグリ空港にほど近いティーチャーズビレッジという国内避難民キャンプには、2018年末に多数の避難民が押し寄せ、2019年2月時点で収容可能人数の3倍にあたる3万人を超える人々が避難していました。避難民の急増を受けて、世界の医療団はコレラなどの感染症に対応するための緊急援助チームを急遽編成。このキャンプで一次診療、母子保健、予防接種などのプライマリーヘルスケア、リプロダクティブヘルス(性と生殖に関する保健教育)、性暴力被害者のこころのケアを実施。2019年5月末には、さらに1万人もの避難民がダンボアに流入したため、新たにクリニックを開設して、支援活動を展開しています。緊急援助チームは、感染増加に備えて、感染症対策チームの活動を年間通して継続しました。
暴力にさらされ、心に傷を負い希望を失っている人々には、継続的な支援が必要です。世界の医療団と一緒に、彼らを支えていただけませんか?



【世界の医療団の現地での活動内容】


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©Leslie Wright
◆ 無料診察、妊婦検診、心理サポート、性暴力被害者のケア

◆ 医薬品の提供、医療スタッフへの研修

◆ 感染症対策の緊急援助チームの活動





< この活動を継続するために >
非人道的な暴力行為から逃れ、家を捨てざるを得なかったナイジェリアの人々。

彼らが医療から取り残されないように、
世界の医療団は現地での活動を続けています。

自ら現地に行けなくでもできることがあります。
皆さまから寄せられるお気持ちが、この活動を支えます。


*世界の医療団へのご寄付では、所得控除または税額控除の寄付金控除が受けられます。
*世界の医療団は、受け取った寄附金を特定の支援プロジェクトのみに充てることなく、
頂戴した寄附の総額を支援活動全体に分配することを原則としています。

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©MdM France

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