2014年、過激派組織「イスラム国」がイラク北西部を侵攻。人々は家を捨てて逃れました。町を出る途中で何人もの子どもの遺体を見たという証言がありました。亡くなった我が子を埋葬する時間もなく、とにかく逃げるしかなかったのです。2017年には戦闘終結が宣言されましたが、徹底的に破壊された町は無残な姿に変わり果てました。
2019年6月現在、イラク国内で避難生活を送る人は約166万人、避難先から帰還した人は約426万人(UNHCR, Iraq FACT SHEET June 2019)にのぼります。しかし、壊滅状態にまで陥った町には医療が提供できる施設も、機器も、薬も、人材もありません。
「キャンプでの生活は容易ではありませんし、私たちの未来は不確かです。でも、村に戻ることは選択肢にありません。私の持病の治療が受けられなければ、戻ることは現実的ではないのです」
*世界の医療団へのご寄付では、所得控除または税額控除の寄付金控除が受けられます。
*世界の医療団は、受け取った寄附金を特定の支援プロジェクトのみに充てることなく、
頂戴した寄附の総額を支援活動全体に分配することを原則としています。
砲弾から逃れる日々は終わりました。しかし…
緊急フェーズから現地医療体制の回復へ
©Guillaume Pinon
医療へのアクセスの確保は、紛争の影響を強く受け、健康状態が悪化している人々が再びこの地で暮らすためには欠かせない問題です。
○ドホーク州
難民キャンプ(約27,400人が居住)にある、プライマリヘルスケアセンターを支援
○ニナワ州
3か所のプライマリヘルスケアセンターを支援
○キルクーク州
モバイルクリニックの運営
プライマリヘルスケアセンターにおけるリハビリテーション、医薬品の備蓄、医療スタッフのトレーニングの強化
世界の医療団のイラクでの活動実績(2018年)
◎一般診療 97,705件 ◎セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルスケア 10,682件 ◎メンタルヘルスケア 5,402件
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住んでいた町だけでなく、心身をも破壊された住民たちにとって、帰還先の医療の復旧は不可欠です。
また、十分な医療環境があることは生活の安心にもつながります。どうか皆さまのご支援をお願いいたします。
また、十分な医療環境があることは生活の安心にもつながります。どうか皆さまのご支援をお願いいたします。
*世界の医療団は、受け取った寄附金を特定の支援プロジェクトのみに充てることなく、
頂戴した寄附の総額を支援活動全体に分配することを原則としています。
©Guillaume Pinon