©Kazuo Koishi

出口はどこに -ロヒンギャ危機から2年-

未曾有の人道危機とされるロヒンギャ難民。難民キャンプには、世界中からさまざまな支援が集まっています。
でも、本当に必要なのは当座をしのぐための支援ではなく、これからの生活に少しでも希望を持てるような支援なのです。

バングラデシュ・コックスバザールのロヒンギャ難民キャンプから、世界の医療団日本のプロジェクトオフィサーとして駐在している具が一時帰国しました。

7月、難民キャンプがモンスーンの直撃を受けた際、ロヒンギャ難民たちを苦しめるモンスーンという話題について「支援者の皆さんに伝えてはどうか?」、「支援が必要なんじゃないか?」とスタッフ間で話をしていた時です。
現地はどのような状況なのか話を聞こうとすると、彼女の憤りが伝わってきました。

プロジェクトオフィサー具 「さまざまなNGOが、やれモンスーンだ、それ崖崩れだ、大変だ、被害が出ている、とレポートしている。だけど、この地域でモンスーンは毎年、当たり前のようにやってくるもの。危機管理の上では当然織り込み済みで、もちろん支援は有難いがそれなりに対応はできている。

では本当に必要な支援とは何なのか?

住むところを奪われ、ここに逃れてきたロヒンギャの人たちと毎日毎日接していると、もちろん命をつなぐため、健康を維持するための支援は必要だけれど『彼らが本当に必要としていることを、我々は支援できているのか』と思うことがある。
ロヒンギャの人々、特に若者は夢や希望を持っている。じゃあその夢は現在の暮らしの延長線上にあるのか?

これからの生活に少しでも希望を持てるような支援が必要なのだと感じる。何もできていないわけではないけど、気づいているのになかなか前進できない自分たちが不甲斐ない、腹立たしいんです…」



ロヒンギャ難民キャンプでは、様々なNGOがそれぞれの得意分野を活かし、支援を行っています。
私たち世界の医療団日本は、当然ながら医療分野での取り組みを行っています。

保健衛生教育 子どもや女性といった社会的弱者への支援を行っている現地のNGOと組み、2019年にはロヒンギャのユース2,880人を保健衛生教育を通じて育成。
彼らからコミュニティ12,384人の健康維持・増進を図るという支援を行っているものの、現地での医療サービスの質は改善が必要であり、慢性的な医薬品不足、予防接種や乳幼児のケア、妊産婦への産前産後健診の推進などやるべきことはたくさんあります。

それらは全くもって必要だけれど、「本当に彼らが求めている支援は何か?」と、具が感じていることを手紙にしたためました。
現地でロヒンギャの人々と日々接しているスタッフの生の声を感じてみてください。

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もちろん、私たちにできることは限られています。
予防接種は必須、また子どもを感染病から守るためには母親たちへの保健衛生の教育が必要となり、実際に手を洗うための石鹸は足りていません。

それぞれが、それぞれにできる支援をするしかないのです。
皆さまからの気持ちのこもったご支援は、大切にロヒンギャの人々に伝えていきたいと思います。


ロヒンギャ難民を支援する

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©Kazuo Koishi

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